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2016-03-13 (日) 13:00~16:00
イベント

北海道、水辺の生き物の保全と生物多様性 ―市民参加の可能性を探る―

私たちの身近な水辺には北海道ならではの貴重な生き物が生息しています。それらは、豊かな自然や生物多様性の象徴でもあります。しかし、近年は開発の影響による生息地の減少などのため、その数が減っている種も多数あります。中には絶滅が心配される生き物もいます。
本シンポジウムではこうした生き物たちを通して水辺環境の現状を知るとともに、それらを守っていくにはどうしたらいいかについて、各分野の専門家の立場からのお話を聞きます。また、その取組に私たち市民がどう関わっていけるかについても考察したいと思います。

●豊平川の野生のサケを守ろう 30分 (13:00~13:30)
有賀望(札幌ワイルドサーモンプロジェクト共同代表)
カムバックサーモン運動により豊平川には毎年サケが溯上するようになりました。その中には、人の手によって放流されたサケではなく、豊平川で生まれた野生のサケも含まれていることが近年分かってきました。そこで、行政、市民、研究者が共同で札幌ワイルドサーモンプロジェクトを立ち上げました。野生のサケを守っていくことはなぜ大切か、どうすればいいかについて語っていただきます。

●サンショウウオを守ろう 30分(13:30~14:00)
照井滋晴(NPO法人環境把握推進ネットワークPEG代表)
北海道には離島を除く全域に生息するエゾサンショウウオと釧路湿原だけに生息するキタサンショウウオの2種類がいます。どちらも数が激減していますが、その実態はあまり知られていません。サンショウウオの生態や生息状況、保全などについてお話していただきます。代替産卵池の造成や釧路湿原で行っているモニタリング、観察会などの話題も提供していただきます。

休憩 10分(14:00~14:10)

●ニホンザリガニを守ろう 30分(14:10~14:40)
川井唯史(ザリガニと身近な水辺を考える会代表)
ニホンザリガニは、かつては身近な水辺にたくさん生息し、子どもたちの良き遊び相手でした。しかし現在は開発による生息地の減少や外来種の影響などにより、その数はどんどん減っています。生態、生息状況、保全活動に加え、海外の取組を参考にした保全における今後の可能性も考察します。

●動物園にできることー円山動物園の取組 40分(14:40~15:20)
動物園の域外保全や情報発信、環境教育の場としての動物園の役割についてお話します。

・ニホンザリガニプロジェクト(15分)
石橋佑規(円山動物園飼育展示課飼育展示二係長) 
現在円山動物園で進められているニホンザリガニプロジェクトについて紹介します。
現在のザリガニの飼育繁殖や将来的な復元に向けた取り組みについてお話します。

・北海道産両生類の飼育・繁殖(25分)
本田直也(円山動物園飼育員)
現在円山動物園で進められている北海道産の両生類の飼育・繁殖について語ります。
は虫類・両生類館の北海道ゾーンや、繁殖への取組(エゾアカガエルで繁殖賞の話題や長年取り組んでいる爬虫類の繁殖も含めて)を紹介します。

●ディスカッションー市民参加をどう進めるか 20分(15:20~15:40)
有賀望、照井滋晴、川井唯史、石橋佑規、本田直也
コーディネーター 野谷悦子(ザリガニと身近な水辺を考える会事務局)
より多くの市民に知ってもらい、興味をもってもらうためには、活動に参加していただくことが一番です。各発表者の活動の中で、どのように市民参加を進めているか、その課題や成果、今後の展望などについて語り合います。

番外編(希望者のみ)  (15:40~)
●ニホンザリガニプログラムとザリガニ小屋見学
吉田淳一(円山動物園飼育員)
普段は非公開のザリガニ飼育施設をガイド付きで見学します。

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日時 3月13日日曜日 13時~16時頃
場所 円山動物園動物科学館
参加費 無料。ただし入園料がかかります
共催 ザリガニと身近な水辺を考える会、札幌市円山動物園


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