活動報告
北海道こどもの国でニホンザリガニ観察会を行いました
毎年夏休み恒例、砂川市の北海道こどもの国でのニホンザリガニ観察会を今年も8月2日日曜日に行いました。事前に「数が減っている」という情報があったため下見をしたところ、少なめながらもある程度の生息数が確認できたので予定通り観察会を開催しました。
ところが、当日はとても残念な結果に終わってしまいました。観察会はここ7年ほど続けて行い、毎年20人の参加者で40~60匹の大小さまざまなニホンザリガニを確認していました。ところが、今年は同じ人数、同じ時間で確認できた数は5匹。いつもなら「いたー!」「見つけたー!」という歓声が飛び交うのですが、今年は「いないねー」とため息ばかりが聞こえます。
ニホンザリガニの体の仕組みについて、興味しんしんです
下草が減ったために日光が差し込みやすくなり、川の水面温度が例年よりもやや高めなため、冷たい水が好きなニホンザリガニは川底に穴を掘って深いところに潜ってしまったのかもしれません。または、水量が少なめなことが影響しているのかもしれません。いずれにしても、はっきりとした原因は今のところ分かりません。
改めてニホンザリガニは微妙な環境の変化にも敏感な生き物であることが実感されました。また、貴重な生息地を守っていく大切さも感じます。数は少ないながらも確認はできたので、来年は少しでも回復していることを願うばかりです。
なお、生息地の近くの地下には公園で利用する水の水道管が通っています。近々、老朽化した水道管の工事が入ることになっており、私たちの観察会のことを知った工事の関係者の方々が見学に来てくださいました。視察の結果、ザリガニの生息地に影響を与えないように水道管を迂回させることが決まりました。貴重な生息地を守っていくためには情報発信や多方面の方々との連携が必要だと感じました。
(事務局 野谷悦子)